2154 オープンアップグループ / 東証プライム

エンジニア不足という構造的な追い風を受けながら、
累進配当13年・5期連続黒字の育成型プラットフォーム。
最大リスクは「のれん47%」——それでもガチホできるか?

ほのたね。スコア
83.0
/ 100 点
★ 購入 ◎ 検討 △ 待機
利回り 3.53% ・累進配当13年連続増配
🟡 のれんリスク要注視・ガチホ継続可
分析日 2026.04.26
著者 パパ (@honotane)
読了 約 15 分

娘が社会に出る頃、エンジニアはもっと足りなくなっているはずだ。

この会社を調べようと思ったきっかけは、「構造的な人手不足」という言葉だった。製造も建設もITも、人が足りない。だったら、未経験者を育ててエンジニアにする会社は、長く需要があるはずだ。そう思って有報を開いた。読んでいくうちに、英国事業を整理して国内の専門技術者に絞ったプロセスが見えてきた。社名を変えるくらい、本気で変わった会社なんだなって。

13年連続増配、5期連続黒字、累進配当の明文化。株主還元は本物に見える。ただ、のれんが総資産の 47% という重荷が、ずっと頭の片隅に引っかかってた。

🏗️ イラスト作成中(エンジニア育成・派遣プラットフォームのイメージ)
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会社概要

Company Profile
著者 正直、最初は聞いたことがない会社だった。
旧社名・夢真ビーネックスグループと知って、「あ、人材会社ね」って合点がいった。
製造派遣や英国事業を整理して、機電・IT・建設の専門技術者だけを残した会社。
エンジニアを自分たちで育てるってところが、他の派遣会社と違うなって思った。
何をしている会社か
機電・IT・建設分野のエンジニア育成型派遣プラットフォーム。未経験者を自社研修センターで育成し、大手メーカー・ゼネコン・IT企業に技術者として派遣する事業を中核とする。

旧・夢真ビーネックスグループが2022年に社名変更。製造業派遣・英国事業(RGF Staffing UK)の売却を経て、高付加価値エンジニア領域への特化が完了。2026年4月にはRGF Professional Recruitment Japanを連結子会社化し、正社員紹介・グローバル展開へ拡大中。
会社の基本情報
証券コード 2154(東証プライム)
業種 サービス業(人材・エンジニア派遣)
設立 1992 年(旧・夢真HD)
決算期 6 月期(年 1 回)
社名変更 2022年(夢真BNG → オープンアップG)
正社員数 約 26,978 名(2025/6期)
3 つの事業領域
⚙️ 機電エンジニア製造業・自動車・半導体向けの機械・電気・電子エンジニア派遣。国内の製造業DX需要を背景に安定した需要が続く。
💻 ITエンジニアDX推進・デジタル化需要を受けたシステムエンジニア・インフラエンジニアの育成派遣。AI活用マッチング(エンジニアバリューモデル)を構築中。
🏗️ 建設エンジニアインフラ老朽化・再開発需要に応える施工管理・設計エンジニア派遣。公共投資の安定性が収益基盤を支える。
🔍 構造リスク診断 — ガチホ前に確認すべき 4 つの問い
収益の持続性 🟢 エンジニア不足は構造的・長期的。OP利益率5期連続上昇(3.5%→8.6%)
競合・代替圧力 🟡 パーソル・リクルートHDとの競争。AIマッチングで差別化図るも不確実性あり
配当の支払い余力 🟢 累進配当明文化・配当性向 58.8%・5 期連続黒字。配当の支払い余力 ◎
経営の資本配分 🟡 のれん 581 億(総資産 47%)。M&A失敗→一括減損→業績連動減配の連鎖リスク
🟢 全グリーン:下落時こそ買い増しの好機。確信を持ってガチホ。 🟡 イエロー混在:保有継続。のれんと営業利益率を半期ごとに再確認する。 🔴 レッド出現:減損・営業赤字など。投資テーゼの根拠を一から見直す。
01

スコアサマリー

Score Summary
著者 定量 80 点を見たとき、「派遣でこの点数が出るんだ」って素直に驚いた。
利益率が 3.5% から 8.6% まで上がってきたのが効いてる。売るものを売って、残った事業がちゃんと利益を生んでる。
ただ、のれん 47% は正直重い。
この一点で、買い増しの優先度は下げた。それでもガチホは続ける。
定量
80
財務諸表から算出した、数値ベースのスコア。
利回り 72
財務健全性 80
成長性(利益率改善) 92
バリュエーション 74
OP利益率の5期連続改善が突出。のれん47%が財務健全性の満点を阻む。
定性
85
有価証券報告書を精読し、企業の本質を採点したオリジナルスコア。
事業の質 88
経営の誠実さ 82
配当方針 90
リスク開示 82
エンジニア不足×育成モデルの事業の質が高い。累進配当の明文化が配当方針を押し上げた。
総合
83.0
定量スコアを 40%・定性スコアを 60% で加重平均した購入判断用の最終スコア。
定量スコア × 0.4 = 32.0
定性スコア × 0.6 = 51.0
合計 83.0
数字で買うのではなく、"数字 × 物語" で買う。定性を 6 割重視するのが、ほのたね。流。
配当ポリシー
累進配当を 2024/6 期より公式導入
配当性向 50% 以上を目安に維持または増配のみ
連続増配実績
13 年連続増配(分割遡及)
45→52→60→68→75 円(FY2021→FY2025)
5 年増配率
+67%
45 円 → 75 円(FY2021→FY2025)
02

基本データ

Key Metrics
著者 取得単価は 1,190 円。コスト利回りは 6.30% になった。
いま 2,125 円まで上がってて、現株価ベースの利回りは 3.53%。
含み益は出てるけど、買い増しの基準には届かない。
ポートフォリオ内ではもう配当の柱になってる銘柄だ。
項目補足
年間配当75 円FY2025/6 期 実績
配当利回り3.53 %株価 ≈ 2,125 円換算(分析時点)
連続増配13 年連続分割遡及ベース(FY2013〜FY2025)
累進配当2024/6 期より公式導入配当性向 50% 以上・減配しない方針
配当性向58.8 %FY2025/6 期(上限方針の 50% 超)
売上高約 1,884 億円FY2025/6 期 推計(OP 162 億 ÷ 8.6%)
営業利益162 億円旧中計 BY25 目標 160 億を前倒し達成
営業利益率8.6 %5 期連続改善(3.5%→4.5%→5.7%→7.2%→8.6%)
のれん581 億円総資産の 47%・最大リスク要因
取得単価(平均)1,190 円NISA 口座にて購入
保有株数15 株取得総額 17,850 円
取得ベース利回り6.30 %75 ÷ 1,190
📈 株価チャート(2154 オープンアップG) 参考値ベース / 終値ベース
月足は 2020/01〜2025/04(64 ヶ月)/週足は 2022/06〜直近 3 年(約 148 週)
03

業績の推移

Business Performance
著者 利益率が 3.5% から 8.6% に上がっていくグラフを見たとき、「これは本物だな」って思った。
売れるものを売って、残ったのは付加価値の高い領域だけ。
ポートフォリオ整理の成果が、そのまま曲線に出てる。
2028 年の OP 200 億目標に届くかどうかは、3 年後の有報で確かめるつもり。
売上高・営業利益の推移(推計値)
単位:10億円 / FY2021〜FY2025(6月期)/ IFRS基準
200 147 94 47 0 3.5% 4.5% 5.7% 7.2% 8.6% FY2021 FY2022 FY2023 FY2024 FY2025 (6 月期 / IFRS / 売上推計値含む) 売上高(推計) 営業利益
売上高(推計)営業利益OP利益率備考
FY2021/6約 770 億円約 27 億円3.5%製造派遣含む旧体制
FY2022/6約 930 億円約 42 億円4.5%英国事業売却準備開始
FY2023/6約 1,150 億円約 66 億円5.7%エンジニア特化へ注力
FY2024/6約 1,400 億円約 101 億円7.2%BY25 目標を前倒し射程
FY2025/6約 1,884 億円162 億円8.6%BY25 目標(160億)前倒し達成 ✅

※ 売上高は営業利益÷利益率から試算した推計値。IFRS連結基準。

04

配当の歴史

Dividend History
著者 5 年間で配当は 45 円から 75 円。67% 増えた。
しかも 2024/6 期から累進配当を公式に宣言してる。「減配しない」と会社が約束した、ってことだ。
帆香が 22 歳になる頃、配当が 100 円を超えていたらいいなって思う。
そういう未来は、誰かが約束してくれるものじゃない。会社が積み上げていくものだ。
1株配当の推移(円)
FY2021〜FY2025(6月期)/ 分割遡及ベース
93円 75円 50円 25円 0 45円 52円 60円 68円 ★累進配当導入 75円 FY2021 FY2022 FY2023 FY2024 FY2025
📊 3 シナリオ増配予測(2025→2035 年)
増配率 1% / 3% / 5% × 10 年で複利試算
シナリオ増配率FY2025FY2027FY2030FY2035
😐 保守シナリオ +1%/年 75 円 77 円 81 円 90 円
😊 標準シナリオ +3%/年 75 円 80 円 90 円 107 円
🚀 強気シナリオ +5%/年 75 円 83 円 98 円 128 円

取得コスト 1,190 円に対し、標準シナリオ FY2035 は利回り 9.0%(コスト利回り)に到達。

05

事業の強み

Competitive Strengths
著者 「育てながら派遣する」って仕組みは、簡単に真似できないなって思う。
研修センターへの投資・育成ノウハウ・定着率の管理。どれも時間をかけて積み上げたものだから。
しかも国内のエンジニア不足は、2030 年に向けてもっと深刻になる。
大きな逆風がない限り、この会社の需要は構造的に残ると思ってる。
🎓
未経験者育成プラットフォーム
全国の研修センター(トレーニングセンター)で、未経験者を機電・IT・建設エンジニアに育成。自社で人材を製造して派遣するモデルは、求人媒体や採用支援型の競合とは根本的に異なる。人手不足の時代に「自分で育てる」仕組みは強い。
📈
ポートフォリオ特化による利益率改善
製造業派遣・英国事業(RGF Staffing UK)の売却を断行し、付加価値の高い機電・IT・建設エンジニア特化に絞り込んだ。結果としてOP利益率は 3.5% → 8.6% と5期連続改善。「引き算の経営」が数字に表れている。
🔧
構造的需要の追い風(エンジニア不足)
国内のエンジニア不足は景気サイクルを超えた構造的問題。DX推進・インフラ老朽化・製造業自動化の3大需要が同時進行している。政府の国土強靭化計画・半導体戦略も追い風。需要消滅リスクが極めて低い。
🤖
AIマッチング×累進配当の組み合わせ
「エンジニアバリューモデル」と称するAI活用マッチングシステムを構築中。スキルデータベースと求人精度の向上で、稼働率と単価を同時に高める戦略。同一労働同一賃金も制度化済みで、規制対応力も高い。
06

リスク警告

Risk Warning
著者 のれん 581 億円。この数字を見たとき、「ガチホするけど、軽く見ちゃいけないな」って思った。
M&A で買った会社が稼げなかったら、のれん減損が一気に来る。
それが業績連動の配当性向と組み合わさると、減配の引き金になりうる。
毎年の有報で、のれん残高の推移を確認する。それが、この銘柄との正しい付き合い方だと思ってる。
🔴
のれん 581 億円(総資産の 47%)— 最大リスク
M&A で取得した子会社の「将来収益への期待値」が581億円ののれんとして計上されている。この期待が外れ、業績が想定を下回れば、のれんの一括減損(特別損失)が発生する。過去に減損した前例があるM&A依存型企業は珍しくない。総資産の47%という比率は高水準。毎期末ののれん残高と減損テストの結果を必ず確認すること。
🟡
景気感応度 — 派遣需要は景気連動型
エンジニア派遣は景気後退局面で需要が急減するリスクがある。リーマンショック・コロナ禍でも派遣業界全体が大きく落ち込んだ事実は忘れてはならない。累進配当で「下限を設定」しているが、業績が急悪化した場合は配当性向が大きく上昇し、財務の余力を圧迫する可能性がある。
🟡
退職率の改善が課題として自己認識されている
2026/6期中間決算において、会社自身が「退職率改善に課題が残る」と記載している。派遣エンジニアの離職率が高いと、育成コストが回収できず収益性が悪化する。OPI目標(パーパス実現度)85%という非財務指標の達成状況と、採用コスト・定着率の動向を合わせて監視したい。
⚖️ それでもガチホできる理由
5 期連続の黒字キャッシュフローは、のれん 581 億円を現金で賄えるレベルの稼ぐ力の証明。累進配当の明文化とネットキャッシュ体質(有利子負債控除後も現預金超過)は、業績悪化ショックに対するバッファになっている。のれんリスクが顕在化しない限り、エンジニア不足という構造的な追い風の中で内部留保は積み上がり続けると判断。「サテライト扱いで保有継続・買増は慎重に」が結論。
07

有報精読インサイト

Annual Report Insights
著者 有報を読んで一番印象に残ったのは、ガバナンス改革の本気度だった。
2023 年に監査等委員会設置会社に移行して、社外取締役は 10 名中 7 名。
役員報酬の設計も 4 層構造で、短期・長期・非財務まで組み込まれてる。
「透明性を高める気のある会社かどうか」を確かめるのが、有報精読の醍醐味。
ここはちゃんとクリアしてた。
ガバナンス改革
社外取締役 70%・監査等委員会設置
2023年9月、監査等委員会設置会社に移行。取締役10名のうち社外7名(70%)。独立役員は全員が東証基準充足。後継者計画についても「指名委員会で正式検討中」と開示されており、ガバナンスへの本気度が伝わる。
旧中計の前倒し達成
BY25 目標 160 億円 → 162 億円で達成
旧中期経営計画(BY25)で掲げた「営業利益 160 億円」を FY2025/6 期で 162 億円と前倒し達成。新中計では売上 2,000 億・OP 200 億(FY2028/6)を設定。経営の「有言実行」に対する信頼が厚い。
自社株買い実績
5年間で累計約 160 億円・消却も実施
2022年・2023年に各約40億円の自社株取得。2025年8月に立会外買付で約40億円(205万株)を追加取得。2026年2月には100万株消却を決定。配当+自社株買いのダブル還元で、1株あたり価値を高める姿勢が明確。
役員報酬設計
短期×長期×OPI(非財務)の4層構造
役員報酬は固定(30〜40%)・賞与(10〜20%)・RS株式(15〜20%)・中長期業績連動(30〜40%)の4層。中長期連動には「営業利益CAGR」に加え「OPI(パーパス実現度)」と「内勤エンゲージメント」が含まれる。非財務を報酬に組み込む設計は、長期株主にとって誠実さの指標。
08

購入判断

Buy Decision
著者 1,190 円で 15 株買ったのは正解だったって、今も思ってる。
コスト利回りは 6.30%。帆香が 22 歳になる頃に増配が続いてれば、もっと高くなる。
ただ、買い増しは慎重にする。のれん 581 億円を抱えてるうちは、サテライト扱いのまま。
毎年の有報で、のれん残高と営業利益率を確認する。それは続けるつもり。
📋 購入判断サマリー
判断軸評価コメント
現在の利回り 3.53% ★購入ゾーン(≥3.5%)の下限に位置。分析時点株価 ≈ 2,125 円
取得コスト利回り 6.30% 1,190 円取得ベース。今から買うと 3.53%
ゾーン ★ 購入 最終スコア 83.0 点・★購入ゾーン確定
買増優先度 のれん 47% リスクが解消されるまでサテライト扱いを維持
継続保有 ✅ ガチホ適格 累進配当・営業安定性・エンジニア需要の三点が保有テーゼを支える
撤退ライン のれん減損 発生時 大規模減損→業績悪化→配当カット の連鎖が起きた場合にテーゼを再考
監視頻度 年 1 回(有報) のれん残高・営業利益率・退職率・新中計進捗を毎期確認
ほのたね。の投資テーゼ
エンジニア不足という長期トレンドに乗り、
累進配当という約束を信じてガチホする。
オープンアップグループは「育てながら稼ぐ」プラットフォーム。製造派遣や英国事業を切り離し、付加価値の高いエンジニア特化へ絞り込んだ経営の結果が OP 利益率 8.6% に表れている。5 期連続で黒字キャッシュフローを生んでいる。累進配当で「下限を守る」と宣言している。

のれん 47% というリスクを抱えながらも、稼ぐ力とガバナンスの改善を確認できた銘柄。帆香が 22 歳になる 2033 年まで、有報を読み続けながら保有する。
※ 本記事は投資助言ではありません。株式投資にはリスクが伴います。投資判断はご自身の責任と判断で行ってください。本記事に記載の株価・配当・スコアは分析時点(2026年4月)のものです。
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よくある質問

FAQ
オープンアップグループ(2154)の配当金はいつもらえますか?

決算は 6 月期 で、年 1 回の配当(期末配当)。権利確定日は 6 月末日、配当金の支払いは 9 月頃 となります。

オープンアップグループの配当方針は累進配当ですか?

はい。2024 年 6 月期から「累進配当」を公式に明文化しました。13 年連続増配(株式分割遡及後)の実績と組み合わさり、配当継続性は高い水準です。

オープンアップグループの配当利回りはどのくらいですか?

2026 年時点で 約 3.53%(年間配当 75 円)。ほのたね。の購入基準である利回り 4% に届かず、◎検討ゾーン。取得単価ベースのコスト利回りは 6.30% と高水準です。

オープンアップグループの配当推移は?

FY2021 から FY2025 の 5 年間で配当は 45 円から 75 円へと +67% 増加。13 年連続増配を継続しています。詳細は Section 04「配当の歴史」をご確認ください。

オープンアップグループの最大リスクは?

M&A による「のれん 581 億円」が総資産の 47% を占めており、買収先の業績悪化時に減損リスクがあります。このリスクを織り込んだ上で、ほのたね。ではサテライト枠での保有を継続しています。詳細は Section 06「リスク警告」をご確認ください。